はじめに
正社員と非正規雇用の違いをしっかり理解できている学生はあまり多くないようです。就職活動をするうえでも正社員として働くか、非正規雇用として働くかを考える場面が出てくると思いますが、その違いを抑えておきましょう。
どのような働き方をするのか、これは将来に大きな影響を与えることになります。
正社員とはなにか
正社員というのは一般的に、いわゆる正規雇用で雇われた人のことを指します。雇用期間は無期限で、解雇されるようなことがなければ定年退職するまでその企業で働き続けることが可能です。
勤務時間も一定のことがほとんどで、多くの企業では朝9時ごろから夕方5時ごろまでが勤務時間となります。特定の企業に正規で雇われることになり、私達がイメージする会社員、サラリーマンというのは正社員のことになります。
正社員になるメリット
正社員になると雇用期間が無期限になるので、定年退職まで安心できるのが1つのメリットです。もちろん倒産などのリスクもあるのですが、非正規雇用と比べれば安定した立場と言え、長く働けます。
また、経験を積むごとに昇給、つまり給料が上がるチャンスもあり、年収も徐々にアップしていきます。昇進することもありますから、勤続年数が長くなるにつれ責任ある立場でよりやりがいのある仕事にチャレンジできることもメリットになるでしょう。実際、就職活動をしている学生の多くは正社員として働くことを考えているはずです。
非正規雇用とはなにか
非正規雇用に代表されるのが派遣で、基本的に正規雇用された正社員以外はすべて非正規雇用に該当します。派遣だけでなく、アルバイトやパート、契約社員なども非正規雇用に該当するわけです。非正規雇用の場合、雇用期間があらかじめ決められているか、決まっていないにしても短期的な雇用になることが多いのが特徴でしょう。
たとえば契約社員は雇用期間が決まっていて、期間が延長されるかは成果次第な面があります。正社員に雇用形態を切り替えてもらえるケースもありますが、原則として一定期間だけ働くことになるのが非正規雇用です。
非正規雇用にメリットはあるのか
非正規雇用の場合、必ずしもフルタイムで働く必要がないので、働き方を柔軟に決めやすい点がメリットでしょうか。週に3日だけとか、働く時間や日数をある程度自由に決められるので、特に子育て中の方などが非正規雇用で働くケースが見られます。
また、担当する業務が限定されることが多いので、好きなこと・得意なことだけを仕事にできるという側面も持っています。自分の力を最大限発揮したいという時に有効で、常に一定の業務に専念できます。
正社員と非正規雇用の違いは何？
ここからはより具体的に正社員と非正規雇用の違いを見ていきましょう。
最大の違いはやはり福利厚生の面になります。
正社員の場合、厚生年金に加入することができ、将来もらえる年金額がアップします。しかも厚生年金の保険料は会社も負担してくれるので、最小限の負担で将来に備えることができるわけです。厚生年金に加入できるかどうか、これだけでも正社員と非正規雇用の差は大きいと言え、定年退職後の収入が大きく変わってきます。
生涯年収も変わる
必ずそうとは限らないのですが、多くの場合は正社員の方が給与も高く、非正規雇用はどうしても給与が低くなりがちです。ということは生涯年収も変わることになり、たとえ同じ労働をしていたとしても得られる収入に差が出てしまうのです。
正社員と非正規雇用の間にある格差の原因もこれが大きな要素になります。生涯働き続けるというのは難しいので、将来に備えて貯蓄するうえでも生涯年収が変わると人生設計に大きく影響してきます。より多くの収入を目指すなら正社員の方が有利と考えるべきでしょう。
正社員と非正規雇用、どちらがいいのか
ここまで正社員と非正規雇用の違いを中心に見てきましたが、結局のところどちらがいいのでしょうか。これは働き方に対する価値観によっても違ってくるので一概には言えませんが、福利厚生の違いや生涯年収の違いなど、正社員と非正規雇用の差から判断する必要があります。
自分の場合、正社員と非正規雇用ならどちらの働き方が適しているのか、これは就職活動をする中でしっかり考えないといけません。後で後悔するようなことがないように、今のうちに2つの雇用形態の違いを理解し、どのような形で働くべきなのかを整理しておきましょう。
基本的には正社員を目指すべき
福利厚生が充実していて将来の備えもしやすい、生涯年収が非正規雇用よりも多くなりやすい、こうしたことを考慮すると現実的にはやはり正社員を目指すのがいいでしょう。非正規雇用が悪いというわけではありませんが、安定して仕事を続けるためにも正社員の方がなにかと優れているのは間違いありません。
まずは自分のやりたいことを見つけ、そのやりたいことができる企業を見つけ、そこで正社員として雇用してもらえるように就職活動に励んでいきましょう。
まとめ
正社員と非正規雇用にはそれぞれメリットがありますが、格差があるのも現実で、正社員の方が得られる収入も多くなります。さまざまな働き方がありますが、まずは正社員を目指すのがいいでしょう。
将来に備える意味でも正社員はメリットが多く、特に福利厚生の違いは非正規雇用との大きな違いになります。
